一般診療科における不安と抑うつ
: デーヴィド・ゴールドバーグ/ピーター・ハクスリー
本書全体を貫いている解析様式は「地域集団ベース」ということである。すなわち、「分子」(症例)だけでなく「分母」(地域住民)をも考慮している。読者は「事例性(caseness)」の定義に至る過程の重要性に気付かされるはずである。定義は、独断的ではあっても、信頼性を得るために操作しうるものである。ただ、定義が最終的に正しいとされるのは、個々の目的に応じて得られた結果に依るであろう。GoldbergとHuxleyの関心は、ケアは地域社会で提供されるし、また提供されるべきであるが、それにはどのような方法があるかということである。すなわち、問題の焦点は患者管理にあるのである。著者らは、地域における疾患の分布、その人口動態や社会的関連因子の解析に当たって、疫学的理解を駆使している。結果を明示し、細かく分析し、しっかりとデータに基づいた議論をしている。このことは、健康政策にとっては極めて重要である。
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