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父・井上光晴、母、そして瀬戸内寂聴をモデルに、逃れようもなく交じり合う三人の〈特別な関係〉を、 長女である著者が描ききった衝撃の最高傑作、映画化決定。 朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、日経新聞、週刊現代、 週刊朝日、女性自身、週刊ポストほか各紙誌で大反響の問題作いよいよ文庫化。 一九六六年、講演旅行をきっかけに男女の仲となる二人の作家、白木篤郎と長内みはる。繰り返される情事に気づきながらも心を乱さない篤郎の美しい妻、 笙子。みはると笙子、二人の愛と〈書くこと〉に貫かれた人間たちの生を描ききった傑作。至高の情愛に終わりはあるのか? 瀬戸内寂聴さん絶賛! モデルに書かれた私が読み 傑作だと、感動した名作!! 作者の父井上光晴と、私の不倫が始まった時、作者は五歳だった。五歳の娘が将来小説家になることを信じて疑わなかった亡き父の魂は、この小説の誕生を誰よりも深い喜びを持って迎えたことだろう。 作者の母も父に劣らない文学的才能の持主だった。 作者の未来は、いっそうの輝きにみちている。 百も千もおめでとう。--瀬戸内寂聴
レビュー(82件)
父親は正直最低だとは思いますが、作者の井上荒野の立場からしか書けない、衝撃的で面白い!としか言い様のない作品です。映画の宣伝から気になっていました。皆、所詮はただの人間。登場人物たちの人生に思いを馳せながらしみじみと楽しみました。
きれいに読まれて、皿のような本を送っていただき、ありがとうございました。 気持ちよく手に取ることができ、感謝しております。 ありがとうございました。
寂聴さんの娘さんである「井上荒野」さんの作品です。 両親をモデルにした問題作ということで楽しみです。
瀬戸内寂聴さんがお亡くなりになり、いろいろな記事を読んでいくうちに、作家の井上光晴さんと不倫されてて、その娘さんが、そのことを題材に書かれた小説があると知り、購入しました。瀬戸内寂聴さんが、書くことを勧められ、帯の推薦文を書かれていました。とても、読みやすい文章です。映画化も予定されているそうで、演ずるなら誰だろうと想像しながら、読むのもいいかもしれません。
瀬戸内寂聴さんが亡くなったタイミングで、この本の事を聞いて、買わなければと思った。最近「切羽へ」を読み、なんとすごい文章を書く人だろう、と圧倒された直後だったのもあるかも知れない。 内容は著者の父親と瀬戸内寂聴さん、そして著者の母親との関係を描いたものだけれど、それぞれに相当な覚悟のようなものがあったような描写が随所に見られ胸に応えた。映画化されるとのこと、楽しみでもあり本の素晴らしさをどれだけ映像に落とし込めるか…