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NHK大河ドラマ 「 麒麟がくる 」 の時代考証担当の小和田哲男先生が監修! ★ まだまだたくさんの謎が残る城のおもしろさが楽しめる ★ 北海道から沖縄まで全国75の名城を紹介。日本史の豊かさを実感できる ★ 通説をくつがえした新しい発見や学説がわかる 解き明かされていない数々のミステリー、 築城の名手によるスゴい技術、 人々に力を与えてきたパワースポットとしての役割、 随所に見られる戦の知恵を解説。 城好き、歴史好きはもちろん必読。 歴史が苦手な人も歴史がおもしろくなる! 【 小和田哲男 「 はじめに 」 より 】 「石垣の城」の魅力であるが、私は大きく二つあったと考えている。 一つは、石垣の積み方の多様さと、見た目のよさである。 本書の中でも詳しく触れるが、積み方の基本は、自然石を積んだ野面積、石をある程度加工して積んだ打込接、石を整形して隙間なく積んだ切込接の三つで、この順で築かれた年代が推移していく。 ただ、おもしろいのが、この三種の積み方を一つの城で見ることができるところもあるという点である。 魅力の二つ目は、石垣には謎が多く、謎解きの楽しさもあると言われることである。 石垣を実際に見ることで、築城者の知恵と工夫の足跡を追体験できることが少なくない。 同じく築城名人と言われながら、加藤清正の積んだ石垣と、藤堂高虎が積んだ石垣はちがっており、そのことを知って石垣を見ると楽しさは倍化されるのではないだろうか。 また、今日のような機械がない時代、巨石をどのように運んだのか、どのように積んだのか、実際の石垣を見ながら先人の知恵に思いを馳せるのもいい。 【 主な内容 】 ● 第一章 知っておきたい石垣の基本知識 石垣の歴史/石垣の種類/石垣のつくり方/刻印石/石垣の構造/石垣の維持・修復/石垣と職人 ● 第二章 名城の石垣 北海道・東北・北陸・関東・東海編 江戸城/金沢城/名古屋城/松前城/五稜郭/盛岡城/仙台城/会津若松城/二本松城/白河小峰城/松本城/上田城/ 甲府城/駿府城/弘前城/九戸城/白石城/唐沢山城/新発田城/高岡城/福井城/丸岡城/小諸城/松代城/大垣城/ 苗木城/岩村城/浜松城/相良城/岡崎城 ● 第三章 名城の石垣近畿・中国・四国・九州・沖縄編 大坂城/姫路城/彦根城/丸亀城/熊本城/二条城/大和郡山城/和歌山城/備中松山城/岡山城/広島城/鳥取城/ 松江城/萩城/高松城/伊予松山城/宇和島城/観音寺城/福知山城/丹波亀山城/丹後田辺城/岸和田城/高取城/ 伊賀上野城/鳥羽城/松坂城/竹田城/石垣関連用語集/篠山城/明石城/洲本城/津山城/福山城/月山富田城/ 高知城/徳島城/今治城/福岡城/小倉城/佐賀城/人吉城/延岡城/飫肥城/鹿児島城/首里城/今帰仁城
レビュー(9件)
気になる城を先ず読んで
この本を読むには、以下の基本知識があった方が良いと思います。 ・解説のない石垣の城跡に行っても、自身の知識や城わりの構成イメージで色々楽しめること。 城好きの人には大した知識じゃないけど、言うほどの城好きでない人には中々難易度が高いですよね。 でも、その基本知識は必要。 そして、この本は読破するものではなく、気になった城の基本石垣情報を得るために読んだり想像の翼を広げること、これが大事。 自分が気になったのは、高取城、洲本城と甲府城。 前者二城は行ってみたいから、甲府城は行って「帰りの電車の時間に余裕があればもっと探索したのに」という思いが強かったから。 そんなことを起点に、その他行ったことのある城(約30城)や興味を引いた城(約15城)をほぼランダムに読みました。 思ったより大したことない城もあれば、機会があれば行きたくなる城もありました。 そしてその合間に、知名度の低い名城にも行きたくなりました。 多分気づいたら、本そっちのけで色々と行くことになるんでしょうね。 そうやって興味の翼が広げられる本でした。
再度石垣について勉強し直すには丁度良いです。カラーが少ないのが少し残念です。石の色合いも楽しみたい方はちょっと物足りないかも。