東南アジアのイスラーム大国で混成する「宗教性」と「世俗性」
インドネシアは世界最大2億3000万人のムスリムが暮らすイスラーム大国です。世界的に興隆するイスラーム復興がこの国でも起きています。しかし、この国では必ずしもそれが中東や西アジアで起きているような「過激化」や「原理主義化」を意味しません。都会の女性たちはカラフルなヴェールでファッションを楽しんだり、村では非イスラーム的伝統文化も大切にされています。その独特な動態を「構造主義」と「混成性」をキーワードに生活世界の日常性から紐解きます。
序 章 イスラーム復興をめぐって
第I部 都市におけるイスラーム復興の諸相と混成性
第1章 近代化とイスラーム化における混成性──世俗的説教師の人気現象
第2章 敬虔さと威信──小巡礼(ウムラ)をめぐる両義性と媒介性
第3章 宗教性と世俗性の相克──お洒落なヴェールと批判的言説
第II部 村落から考える混成性とイスラーム復興の実相
第4章 憑依儀礼にみる信仰の多声性──クダ・ルンピンの活発化
第5章 憑依現象と除霊儀礼──ルキヤというイスラームの救い
終 章 混成性から紐解くイスラーム復興と生活世界
補 論 〈構造〉と「媒介」からみる宗教文化
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