『そして父になる』の是枝裕和監督、その原点となる傑作ノンフィクション!▼本書は、世界的に評価される是枝裕和監督自ら、“原点”と位置付ける記念碑的作品である。初のディレクター作品となったドキュメンタリー番組『しかし…福祉切り捨ての時代に』(1991年)の放送後、取材を重ねて29歳で執筆したノンフィクションで、題材はある高級官僚の生と死。水俣病訴訟を担当し、1990年に自ら命を絶った官僚・山内豊徳の歩みを丹念に辿り、「人はいかに時代と向き合うべきか」を問うた普遍的な作品となっている。映画作家・想田和弘監督はこう評す。▼“読後感は、上質な小説か劇映画のそれに似ていて、(中略)是枝の手による「山内豊徳」像は、フィクションとノンフィクションの区別を越えた「表現」に昇華されている”▼刊行から22年ーー。是枝監督の“原点”はいま、何を問いかけるのか。▼本書は1992年刊行の『しかし…』を改題し、2001年刊行の『官僚はなぜ死を選んだのか』をもとに加筆・修正したもので、今回の出版に際しては、是枝監督による「刊行にあたって」、想田和弘監督による「解説」を新たに収録。すでに読まれた方にも、再読を勧めたい。
レビュー(19件)
是枝監督の原点
インタビュー番組で本のことを知り、探したのですがすでに手に入らない物でした。仕方なく図書館で借りたのですが、監督の眼差しを感じる映画の原点をみるようでとても感動しました。1992年発行では仕方のないことですが、どうぢても欲しいと思っていました。2001年に再出版されたものも見つからずだったので、再々発売は本当に嬉しいです。是枝監督の作品が好きな方には是非読んでもらいたい本です。