際限のない「超」長時間労働、硬直した企業文化、「お客様は神様」に代表される過剰なサービスー。現代日本を蝕むさまざまな問題は、突き詰めれば私たちの「仕事」観に由来している。高度資本主義下での摩耗を避けたければ、会社のなかの「組織人」として生きるだけでは十分でない。私たちは同時に、社会のなかの「職業人」としても生きなければならないのだー。本書はこの要請とジレンマを出発点として、働き手と組織、その双方が共栄していくための方策を探る。「やりがい搾取」問題の火付け役として知られる社会学者がデュルケームに遡り、ときに『かりあげクン』をも参照しながら、私たちの「職業」を軽やかに問いなおす。疲弊した日本経済が自壊するその前に、職業社会学は新たな地平を拓けるのかー。
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