新・人と歴史 拡大版 38 「リンカン -南北分裂の危機に生きてー」
一九世紀半ばのアメリカは、奴隷制度を争点として、南北分裂の危機に見舞われていた。建国以後、最大の危機の時代に大統領になったリンカン。彼の名を聞くとき、「奴隷解放の父」という言葉を思い浮かべる。
だが、実際の彼は、奴隷解放よりむしろ連邦の維持を重んじていた。彼の真髄は、強烈なナショナリズムにあったのである。
本書は、リンカンが、アメリカの理想の実現と南北の分裂の危機という難しい現実問題にどのように対処していったかを、その実像を求めて人間くさく描いた力作である。
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