開会挨拶 金澤 一郎
1章 特別講演
脳の世紀にかける期待と展望 伊藤 正男
東西冷戦の終結と科学技術/イギリス型と日本型の研究戦略/
脳研究は生命科学/ライフサイエンスの目玉の一つに/
脳科学の推進計画/
神経細胞の活動を捉える脳科学の新技術/
神経回路網の活動を捉える脳科学の新技術/
脳科学これからの二○年……BAM計画/
ヒューマン・ブレイン・プロジェクト/
革新的技術による脳機能ネットワーク全容解明/
国家研究プロジェクトの考え方の変遷/
脳の最高次機能の仕組みは解明されるか
2章 脳を守る
アルツハイマー病の早期診断と治療薬開発 武田 雅俊
平均寿命はその国の経済力と比例する/認知症(アルツハイマー病)は社会性の疾患/
アルツハイマー病の前段階/アルツハイマー病の新しい臨床診断基準/
薬の開発状況/アルツハイマー病の薬物開発の困難さ/
アルツハイマー病の新しい治験の試み/現状での認知症の予防/まとめ
3章 脳を知る
記憶を支える構造「シナプス」はどのように形成され失われるのか? 柚崎 通介
精神疾患研究におけるパラダイムシフト/神経細胞は連続しているか/
神経回路の構造・シナプスにおける化学信号/シナプスこそが記憶装置/
短・中期記憶の分子メカニズム/長期記憶の分子メカニズム/
シナプス形成分子とは/Cbln1は免疫系の補体ファミリーに属する/
Cbln1はシナプス形成と維持に必須/
人工シナプスによるシナプス形成能のアッセイ/
GluD2はもはや孤児受容体ではない/
小脳でのシナプス形成モデルを初めて説明/
「環状」の突起の意義/GluD1遺伝子変異と精神疾患/他の補体関連分子シグナル
4章 脳を創る
経済学的意思決定にかかわる脳のしくみ 田中 沙織
わたしたちは「価値」をもとに意思決定している/時間割引の脳のしくみ/
時間割引と社会健康問題との関連/異時点間選択問題/時間割引と脳の振舞い/
ミニfMRI講義/脳はいろいろな時間の物差しで期待値を計算している/
脳活動とセロトニン量の関係/符合効果の脳のしくみ/
符号効果と経済学との対応/まとめ
5章 脳を育む
親子関係をはぐくむ脳のはたらき・子育てと愛着の相互作用・ 黒田 公美
哺乳類の子育て/親子関係は哺乳類の子の成長に必須/
社会的隔離の影響ーサル/社会的隔離の長期影響……ヒト/
養育者への責任追及の時代もあった/
発達環境の影響は取り返しがつかないものではない/
親子関係の理解と支援/親子関係の神経基盤は分子レベルで研究できる/
子育て学習に必要な分子メカニズム/子育てには「本能+経験」が必要/
親子関係への子どもからの貢献/まとめ
閉会挨拶 津本 忠治 153
著者紹介 156
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