「鎖国」の時代と評されてきた近世日本も、「四つの口」を通じて中国や朝鮮をはじめ周辺諸国・地域と国際関係を築いていた。東アジア地域の平和を長く維持した国際システム「海禁・華夷秩序」の構造と論理を追究。また、政治や社会・経済・文化が交錯した場に存在した個人にも目を向け、その存在と歴史的意義を叙述しつつ、国家の役割を相対化する。
序論 本書の研究上の立場と四つのキーワードー「近世日本」・「国際関係」・「日本型小帝国」・「鎖国・開国」言説ー
第1部 近世日本国際関係論の位相
第一章 近世日本国際関係論の前提ー東アジアの華夷秩序と通商関係ー
第二章 日本型華夷秩序の構築
第三章 長崎口の構築
第四章 対馬口の形成と展開
補論1 通訳論ー序説ー
第五章 小左衛門と金右衛門ーせめぎあう人的ネットワークと海禁ー
補論2 釜山倭館の草梁移転ー倭館移転を朝鮮側から考えるー
補論3 近世東アジアの国際関係論と漂流民送還体制
第2部 海禁論の射程
第一章 海禁と鎖国
第二章 「鎖国・開国」言説の誕生
第三章 「開国」論
補論4 鎖国論と江戸時代論
第3部 日本型華夷意識の展開ー国際的相互認識の位相ー
第一章 近世の対外観
第二章 天竺の行方ー三国世界観の解体と天竺ー
第三章 二人の皇帝
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