誕生して百二十年余りが経過した映画は、地上のあらゆる言葉と音と映像を統合していくシステムといえる。誕生以来、製作と受容の在り方は恐ろしく多様化し、大衆娯楽にも総合芸術にもなりうるが、そのような映画という表象体系の持つ無限の可能性と論理を、その本質に自覚的な世界中の映画監督を切口に、改めて問い直す試み。
原初の光景とその失墜……………クリス・マルケル
アフリカ映画の始まり……………センベーヌ・ウスマン
歴史の塵埃……………テオ・アンゲロプロス
『資本論』を映画にする……………アレクサンダー・クルーゲ
アレクサンダー・クルーゲとの対話……………竹峰義和・四方田犬彦
映像の網状組織のなかで……………ジャン=リュック・ゴダール
亡命と模像……………ラウル・ルイス
陰鬱な祝祭……………アレクセイ・ゲルマン
家のなかの死……………マルコ・ベロッキオ
零落した神とアイスクリーム……………ジョアン・セーザル・モンテイロ
世界の凋落を見つめて……………デレク・ジャーマン
少年少女の残酷物語……………楊徳昌
記憶のための戦い……………ジョスリーン・サアブ
時間の墓場……………タル・ベーラ
少年テロリストが監督になるまで……………モフセン・マフマルバフ
傷魂と転生……………陳凱歌
チェーホフへの到達……………ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
亡霊による歴史の顕現……………アピチャッポン・ウィラーセータクン
廃墟の近傍……………王 兵
後 記
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