環境問題やエネルギー問題、食糧問題などさまざまな社会問題を解決するには企業の関与がどうしても必用である。寄付やボランティアだけでは永続的に問題を解決することは難しい。寄付は意義あることだが、「富の再分配」であり新しい価値を創出することはできない。
企業が利益を生むことが同時に社会問題を解決していく仕組みが求められる。そもそも企業は、社会に役立つ商品やサービスを提供することを目的に生まれ、成長してきた。日本には古くから「三方よし」という言葉がある。一般的には、自らの利益のみを追求することなく社会全体の利益を考えるという意味で使われている。
本書は、1「買い手よし」(顧客に幸福感をもたらす)、2「売り手よし」(その対価として企業が利益を得る)、3「世間よし」(その結果として社会問題が解決される)の「三方よし」の仕組みを経済学的理論から解明する。また、具体的事例としてさまざまな新しくユニークなビジネスのアイディアを紹介する。
第1部 従来型市場機構の意義と限界
第1章 総合社会システム
第2章 市場の仕組みと厚生経済学の基本定理
第3章 市場の失敗と市場機構補完の試み
第2部 技術革新による新しい財と価格設定および企業の社会的責任
第4章 新しい価格設定による誘因(インセンティブ)の付与
第5章 企業の社会的責任と見識ある自己利益
第3部 ビジネスによる社会問題の解決へ
第6章 新しい技術が個人の行動を変える
第7章 インセンティブがエネルギー消費・温暖化ガス排出を抑制
第8章 食量問題を解決する最先端テクノロジー
第9章 社会問題解決のための資金をどうやって調達するか
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