幼いころに脱疽により両手両足を切断し、苦難の人生を歩んだ中村久子。自らの厳しい境遇にもかかわらず、その眼は、常に障害に苦しむ人びとに注がれ、久子は生涯、身障者支援に尽力した。
その思想と行動の背景には浄土真宗の信仰があり、久子はその身をもって親鸞聖人のお念仏の道を歩んだ実践者であった。
久子最晩年の法話の音声と、新出の書簡から、信仰の人・中村久子を描く。
昭和41年法話録音CD付。
ーー「生きる」という命題は、人間にだけに与えられた崇高な営みである。中村久子という人の語られた生の声を聞き、その営みに光を感じ取っていただければと願いつつ本書を世に送りたい。(「はじめに」より)
はじめに
1 中村久子
一、 悲母観世音菩薩像
二、 中村久子という人
1 四肢切断から独り立ちへ
2 四婚の家族生活
3 障害を乗り越えた女性たちとの値遇
4 仏縁
2 蓮成寺の法縁
一、 一枚のはがき
二、 幼い頃の思い出ーー微かな記憶をたどるーー
3 中村久子法話「生かさるヽ仕合せ」(抄)
一、 讃題ーー西条八十 詠「ほほえみ」--
二、 私はいつも新婚旅行
4 一通の手紙ーー尼さんの眼病を治してあげたいーー
一、 遺された手紙
二、 花山信勝との出遇い
5 宿業のままにーー詠歌三首
一、 歌に託されたこころ
二、 慈光を求めて
あとがき
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