2010年10月に「おいしい水の郷 鳥取」を出版して以来,早8年が経とうとしています.その間,平成23〜25年度には鳥取大学の地域貢献支援事業において,日南町と共同での「日南町のおいしい水と名水調査」を行いました.また東に名水ありと聞けば訪ね,西に名水あれば駆けつけて水を分析してきました.その結果,名水調査も以前の70ヶ所から倍以上の151ヶ所に増えました. 今回改訂を行うに当たり,単に分析地が増えたばかりでなく,私が大学の講義や講演で述べてきたことを書き加え,また水に関しての造詣が深いお二方に御協力を戴き,水についての歴史観・見識の幅を広げることができました. 御協力戴いたお一方は,米子の街の歴史について研究しておられる歴史家の亀尾八洲雄氏です.昔の米子の名水(井戸)について書いて戴き,米子の水の史観を垣間見ることができました. もう一方は,地質学が専門の鳥取大学の元教授で,特に大山山塊の地下水系について長年研究されている方です.また,米子市の新水源の調査開発に貢献され,米子市水道事業の振興発展に尽瘁された功績は顕著で,平成21年に米子市特別功労者として表彰された吉谷昭彦氏です.吉谷氏には,大山からの「貯水盆」についてのお話を執筆して戴きました. 水の採水・分析,執筆,講義・講演と水に関わりを持った10年余でしたが,今も昔と変わらず湧き出ている水,今なお地域住民などにより保全活動が行われ,愛されている水,流れが変わった水,水量が少なくなったように感じる水など様々な水を見てきました.今まで先人達が長い歴史の中で,山や川を守り続けてくれたように,我々も豊かな自然や,安心安全でおいしい水を次世代に引き継いでいくために,自然の素晴らしさと水・環境の大切さ,今我々ができることなどを考えて行きたいものです.
レビュー(0件)