アパートの一室での毒殺、黄色の部屋の密室トリックーー素人探偵・奈々村久生(ななむらひさお)と婚約者・牟礼田俊夫(むれたとしお)らが推理を重ねる。誕生石の色、五色の不動尊、薔薇、内外の探偵小説など、蘊蓄(うんちく)も披露、巧みに仕掛けたワナと見事に構成された「ワンダランド」に、中井英夫の「反推理小説」の真髄を見る究極のミステリー! (講談社文庫)
「アンチ・ミステリー」な推理小説の金字塔 氷沼家の周辺で次々と起こる謎の事件、くり返される密室殺人、謎解きのためのキーワードの数々、多彩な仕掛けーー最後に明かされる犯人の意外な真実とその重み。
レビュー(105件)
小難しいのかと思って長年敬遠していたのですが、 読んでみると平易な文で読みやすかったです。 特に会話が面白くて… 時代を感じる言葉やマニアックな部分、 乱歩調な部分、 それらに反して古臭さを感じさせないラスト。 ちょっと生意気なことを書くなら、 第1級の本格推理小説に仕上げることも可能だったのを 敢えてそうしなかった作者の物書きとしてのこだわりを読みとると、 語りつがれる傑作だということは納得がいきます。
前半より後半がおもしろい
アリカさんのトークショーに行ったときにお話されていたので買ってみました♪ 言葉遣いや世界観がレトロで、歌詞に出てきた言葉がたくさんちりばめられていました。 登場人物もおしゃれで、ストーリーは少し耽美チックに描かれていると思います。 お話は全く見当もつかないサスペンス・推理小説で、読み終わってからも意味はよくわかりませんでした。登場人物が推理合戦をしても次々にそれらが覆されていき、どんどんこんがらがっていきます。 ただ最後に読者がはっとさせられるような罠が仕掛けられており、長かったけれどここまで読んでよかったな…と思えます。 強くオススメはしませんが、興味がある方、気になる方は一度読んでみてはいかがでしょう?
正しく至上の傑作。 タイトルもそうですが、目次を開いても、其処に並べられた言葉の艶やかさと美しさにうっとりとします。 耽美で怪奇。妖しく薫り高く、そして同時に生々しく愚かしい。 推理小説の墓碑銘とさえ言われた名著は、いくつもの甘美な毒を孕んで、読者をその世界へと飲み込んでいきます。 アンチ・ミステリーの扉を開くには、もってこいの作品。
日本4大ミステリーに興味を持った娘に頼まれて購入しました。「推理小説史上の大傑作」が大きい活字で読みやすくなっているらしいです。