近年注目を集める幾何学的群論の入門書。幾何学的群論は、代数的な対象である群を、幾何を使って調べる分野。本書は従来の幾何学的群論の教科書とは違い、トポロジーの話題から始めることで、遥か遠くから空間を粗く眺めて本質をとらえるという幾何学的群論のアイデアを明確に伝える。重要な対象である「グロモフ双曲群」の解説はもちろんのこと、低次元トポロジーと幾何学的群論の相性の良さを裏付ける「写像類群」も後半で取り上げる。著者のいきいきとした筆致により、本分野の魅力を存分に感じることができる。雑誌『数学セミナー』の好評連載を収める新シリーズ「数学セミナーライブラリー」第1弾!
第1章 序論/オカンと幾何と群
第2章 基本群/柔らかい幾何学?
第3章 被覆空間/空間を開いてつなげる
第4章 多様体と幾何構造/曲がった空間
第5章 双曲幾何/非ユークリッド幾何学
第6章 タイヒミュラー空間/双曲幾何の変形空間
第7章 群と表示とケーリーグラフ/点と点をつなぐ
第8章 擬等長写像/粗い幾何学
第9章 グロモフ双曲空間/やせた3角形
第10章 グロモフ双曲空間の応用?/智はまるいか?
第11章 グロモフ双曲空間の境界/無限遠点たちの集合
第12章 写像類群の幾何/“忘れて” 得られるもの
レビュー(0件)