写真は言葉から生まれるーー。森山大道を導きの糸として、新倉孝雄、森永純、中平卓馬、荒木経惟、原芳市という5人の写真家に光を当て、写真家たちの写真と言葉の断片から、その光跡を浮かび上がらせる戦後写真評論。写真作品を50点以上所収。
はじめにーー写真表現の分水嶺、森山大道『写真よさようなら』を中心にして
第1章 新倉孝雄ーー刹那と邂逅する傍観者
1 他者の存在
2 日常という場所
3 都市の視線
4 ニューヨーク
5 断絶、そして対話
第2章 森永 純ーー凍結された叫び
1 原爆の地、故郷・長崎で見た光景
2 「詩より辞書のほうがおもしろい」
3 環境音楽との共通点
4 シュルレアリスムと『波』
5 言葉に近づける
第3章 中平卓馬ーー身体と言葉の相克
1 写真家・中平卓馬の誕生
2 「アレ・ブレ・ボケ」で世界を描く
3 身体を解体する写真行為、そして苦悩
4 事物という現実の脅威
5 「手」という自己のなかの他者
第4章 荒木経惟ーーエロス・タナトス・言葉
1 私小説からの出発
2 写真での〈私〉
3 『ノスタルジアの夜』
4 「「生」も「死」も欲しい」
5 過剰なエロトス
第5章 原 芳市ーーさすらうエロスの痕跡
1 『風媒花』--旅人への憧憬
2 『ストリッパー図鑑』--さすらうエロス
3 『淑女録』--神に近づく女たち
4 『曼陀羅図鑑』--崇拝のイコン
5 『現の闇』--漆黒のなかの希望
6 『光あるうちに』--その先の光明へ
7 『常世の虫』--死生観への到達
あとがき
レビュー(0件)