その人はなぜその人なのか?〈魂〉と名付けた不思議な気配を、哲学が辿りついた感じる文体で語り出す。
旧版『魂を考える』(1999年、法藏館刊)を大幅増補改訂。『私とは何か』(講談社刊)『死とは何か』(毎日新聞社刊)と共に著者の思索を凝縮する。
1魂を考える
ポスト・オウムの〈魂〉のために
〈魂〉の考え方
〈魂〉の感じ方
〈魂〉の理解のしかた
少年Aとは何者か
脳死と「人の」死
〈魂〉のインフォームド・コンセント
六月の病室で
何が生きているのか
読者からの手紙
2その人を考える
埴谷雄高と大森荘蔵
大森荘蔵氏の印象
思索的想像力の形式についてー埴谷雄高氏
般若豊さんのこと
情熱の形而上学ー井筒俊彦氏
藤澤令夫氏のこと
哲学者・藤澤令夫さんを悼む
古い名前ー中村元氏
新聞記者
普通のような普通でない人
いつもいつも一緒だった
犬の力ふたたび
3魂を語る文体は
ある人がその人である、という問い
考える不思議、「常識」の不思議
古い言葉を想う
4魂の〈私〉を生きてゆく
センチメント
天才の生き方について
あとがき(旧版『魂を考える』より)
初出一覧
池田晶子・略譜
池田晶子・著作一覧
レビュー(12件)
池田氏の遺作
と言う事で買ってみました。 読んでみると、以前出版した本の内容をバックボーンとしている表現がかなり多く、どちらかと言うと「入門編」ではなくて池田氏の本を全て読んできた人達の方のための「総集編、集大成」と言う感じでした。 出版社の意向かどうかは知りませんが、結構強引に編集した?と思われるところもありました。 内容をより正確に理解するためには、著作に一通り目を通して、基本的な考え方を覚えておいた方がよさそうです。 この本をとっかかりとして池田氏の著作を初めて読むなら、かなりハードルが高いと思います。
哲学書としては、読みやすい書物です。 ただ、作者本人が編集したのではないようです。遺稿を関係者が編集したものということですので、少し違和感を感じた ところもありました。 表題を深く探求するには、不十分な内容で、かなり中途半端な書物と感じました。
たまには、じっくりと哲学なんて読むのもいいかな。 読みやすくどんどん読めちゃいます。
以前から池田晶子さんの「言葉」に共感していました。これまでの作品とは少し違い、ご自身の病を通しての「言葉」が多く語られているように思いました。亡くなられたことが残念で仕方ありません。この方の言葉をもっと知りたかったです。
「さて死んだのは誰なのか」シリーズ3部作読破しました。まあ3部作といっても、関連性があるわけではなく各出版社がいまま発表された文章をまとめて出したものです。でもやはりこの方の「考え」には共感できます。これ以上新しい文を、考えを聞くことがないのは本当に残念でなりません。あと、この方に日本の教育改革をして欲しかった、と本気で思います。