民具研究は、宮本常一にとって師・渋沢敬三から受け継いだ重要な終生のテーマのひとつであった。本巻には『民具学の提唱』(1979年)に到達するまでの諸篇を収録。武蔵野美術大学での若き学徒たちとの出会いを機に、民俗学の一部門に置かれていた民具研究を「民具学」として自立させ、学問体系の構築をめざした熱き思考の軌跡を読み取ることができる。
目次
凡例
日本の民具
日本の民具
農村の生活と民具
はじめに
一 農家民具の分類
二 農耕具
三 脱穀調整
四 運搬
五 仕事着
六 飲食具
七 信仰用具
漁具
民具学提唱
民具研究への道
民具試論
一 民具研究の体系化
一 民具の定義
二 民具の分類
三 民具調査法
四 民具研究の目的
五 民具保有量
六 地域調査
二 牛馬と農耕具
一 牛と犂
二 マグワ
三 フミスキ
四 農耕具の属性
五 爪グワ
三 民具とその素材
一 木の利用
二 竹の利用
三 藁の利用
四 茎皮繊維と木綿
五 動物性素材
六 鉄製品
七 石造物
八 土器・陶器・磁器
四 民具学の提唱
一 民具学は科学として成り立ち得るか
二 民具分類と足半の研究
三 民具研究と正確度
四 常民文化研究所の意義
五 背負梯子の研究と礒貝勇
六 民具分布の意味
七 内反り刃物と文化
八 青梅文化と民具ーー地域民具調査の意義ーー
九 私の仲間の民具研究
民具調査二題
青梅の民具
美和町の生業と民具
民具断想
民具断想
民具調査あれこれ
民具の文化的意義
民具分類整理の意味
抱持立て犂
船玉様余談
アフリカで見たウケ
道聴途説
民具論
はじめに
一 民具研究ことはじめ
一 「民具」という言葉
二 達磨から民具研究へ
三 足半と藁
四 運ぶ動作と道具
五 履物と衣類
六 職人の作る民具
七 民具と周囲民族文化
八 戦争と平和と研究姿勢
二 民具の分類
一 分類への模索
二 機能による分類
三 日本に少ない種類
四 犂と農業の変化
五 動作と民具
六 文化の比較
付・博物館の展示に関連して
一 民具と民芸
二 博物館の展示
三 図集の必要性
解説(田村善次郎)
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