日本民俗学の創始者である柳田国男は、列島内で暮らす人々の歴史を、生活事象とそれを表す言葉によって明らかにしようとした。だが、その学問は論文のかたちで示されなかったため、思索の過程や主張がわかりづらい。柳田の学問の根底にあった危機意識や使命感を明らかにし、さらには柳田の問題点を検討。今後の民俗学のすすむべき道を探る書。
1 柳田国男論と柳田国男研究(柳田国男研究の展開と課題〈柳田国男との二つの関係/柳田国男論の四段階/民俗学における柳田国男研究/課題〉/日本の民俗学と常民〈常民の登場と「山人の民俗学」/確立期の常民と「常民の民俗学」/常民の変質と「日本人の民俗学」/常民ではなく民常/消える常民〉以下細目略)/2 柳田国男の研究構想(松岡国男の研究ノート/世界民俗学構想と『遠野物語』/書斎にこめた夢/「山村調査」にみる研究の深化)/3 柳田国男の研究成果と問題点(民俗学の方法論ー『民間伝承論』と『郷土生活の研究法』/『北小浦民俗誌』の意義と評価/沖縄と日本ー『海上の道』の意義/子供観と子供の民俗学/種明かししない柳田国男)/4 日本民俗学の特色と今後の方向
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