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ユーミンの歌とは女の業の肯定であるーーユーミンとともに駆け抜けた1973年からバブル期の時代と女性達を辿る、著者初の新書。ユーミンが私達に遺した「甘い傷痕」とは? キラキラと輝いたあの時代、世の中に与えた影響を検証する。 ※本書は「小説現代」2012年1月号〜2013年8月号に連載された「文学としてのユーミン」を改題、大幅に加筆したものです。 ユーミンの歌とは女の業の肯定であるーー。ユーミンとともに駆け抜けた1973年からバブル崩壊まで、キラキラと輝いたあの時代、女性達の意識と世の中に与えた影響を検証する。ユーミンが我々に遺した「甘い傷痕」とは? 著者初の新書(単著)。 【目次】 1 開けられたパンドラの箱 「ひこうき雲」(1973年) 2 ダサいから泣かない 「MISSLIM」(1974年) 3 近過去への郷愁 「COBALT HOUR」(1975年) 4 女性の自立と助手席と 「14番目の月」(1976年) 5 恋愛と自己愛のあいだ 「流線型‘80」(1978年) 6 除湿機能とポップ 「OLIVE」(1979年) 7 外は革新、中は保守 「悲しいほどお天気」(1979年) 8 “つれてって文化”隆盛へ 「SURF&SNOW」(1980年) 9 祭の終わり 「昨晩お会いしましょう」(1981年) 10 ブスと嫉妬の調理法 「PEARL PIERCE」(1982年) 11 時を超越したい 「REINCARNATION」(1983年) 12 女に好かれる女 「VOYAGER」(1983年) 13 恋愛格差と上から目線 「NO SIDE」(1984年) 14 負け犬の源流 「DA・DI・DA」(1985年) 15 1980年代の“軽み” 「ALARM a la mode」(1986年) 16 結婚という最終目的 「ダイアモンドダストが消えぬまに」(1987年) 17 恋愛のゲーム化 「Delight Slight Light KISS」(1988年) 18 欲しいものは奪い取れ 「LOVE WARS」(1989年) 19 永遠と刹那、聖と俗 「天国のドア」(1990年) 20 終わりと始まり 「DAWN PURPLE」(1991年)
レビュー(73件)
ユーミンのファンだったら、知っている内容も多いですね。 ファンというよりもアンチな著者かしら? それに、中期までの楽曲というのも中途半端で、なんかすっきりしないし・・・ 後半をどんな解釈をするのか、続編を読んでみたいものです。
下剋上
ユーミンも後輩からボロクソコテンパンにコキおろされて幸せかな?
趣味
売れてるみたいですね。ユーミンフリークなわたし。うなずきながら読ませていただきました。たぶん多くの中高年も同じはず。
邦楽分野では珍しい作品か。
朝日新聞に掲載されてから興味を有した母の代行買いです。 個人的に日本の音楽シーンは幾ら良い歌詞を書こうがそれに解説を加えるスタイルが邦楽なんかと比較してもかなり物量が少ない気がします。 まあ、ビートルズ/ボブ・ディラン/ビーチ・ボーイズ等、ワールドワイドのレジェンド級のアーティストと比べるのは難しいわけですが。。。 邦楽で歌詞評価の高い、尾崎豊・中島みゆき等の歌詞も詩集みたいな扱いでの出版物は読んだことが有るのですが、有名な解説本はないような気がします。 ともあれ、日本の音楽界の大御所の代表曲と当時の様子を鳥瞰したスタイルはなかなか興味深かったです。 幅広く年代を渡り歩きたかった趣旨があるのやもしれませんが、個人的には歌詞の威力が抜群であった70年代時期のタイトルをもう少し取り上げて欲しかったというのが本音ですかね? 邦楽の場合、ライナーツノートの存在はほぼ皆無なため、ラジオ番組や音楽誌のインタビューに至るまでチェックしておられるコアなファン以外は結構おすすめはできると思います。 特に若い世代は一連のジブリ作品で「ルージュの伝言」「ひこうき雲」で初めて作品に触れたという方も少なくないかと思いますから、そういった方々にはリコメンドできる気がしました。
期待しすぎた?
タイトルに比較すると、中身は無難なユーミン分析。 もっと斬新な意見かと期待したぶん、ガッカリ。 しかも中期辺りのアルバムまでで終わるから、なんか消化不良です。