明鏡止水、照顧脚下、松に問え菊に聴け、独坐大雄峰。禅者が自らの存在をその一句に賭けた禅語。それは幾百年にわたり、師から弟子へと伝えられ続けた禅の精髄である。詩境を心ゆくまで味わう雅趣豊かな句から、命がけの修行の果てに吐き出された血のにじむ句まで。一日一句、僧堂を訪わずして参禅できるよう配された、含蓄豊かな紙上公案・解説集。
1.柳緑花紅ーー日本の禅者の機縁1
2.照顧脚下ーー日本の禅者の機縁2
3.無孔の鉄鎚ーー中国の禅者の機縁1
4.滴水滴凍ーー中国の禅者の機縁2
5.冷暖自知ーー公案体系1
6.灰頭土面ーー公案体系2
7.不立文字ーー『碧巌録』の公案1
8.教外別伝ーー『碧巌録』の公案2
9.直指人心ーー『碧巌録』の公案3
10.見性成仏ーー『碧巌録』の公案4
11.大道無門ーー『無門関』の公案1
12.千差有路ーー『無門関』の公案2
レビュー(7件)
禅というと、なんとなく座禅や精神を鍛えるためにとか、空とか悟りとか、自分にはあまり関係のないものの様に考えていた。一日一禅との表題の通りに、禅の公案を一題ずつ上げて素人にわかるように書いてくれています。いわば参禅する前に禅に向かう心を育て上げるという目的のようです。しかし、この本を読むと、禅というものが、もっと現実的で身近にあるものであり、日常であるものだということが判ったように思いました。仏教の教えが禅に終結しているという言葉の意味が判ります。