《新刊》金原ひとみ(現代女性作家読本22)
混沌の中に息づく、圧倒的なリアリティ、心の真実。
金原ひとみの文学世界を読み解く28編。
現代社会が抱える問題や、人々の心の深層にある感情を掘り下げていく作家・金原ひとみ。美しくも危うい登場人物たちが織り成す独特の世界観で読者の感性を鋭く刺激する。
デビュー作『蛇にピアス』で芥川賞を受賞して以来、繊細かつ大胆な作風で多くの読者を魅了する金原ひとみの作品群を28編の論文にて解き明かす。年表・主要参考文献リストを収載。
はじめに
金原ひとみの文学世界ー世界との〈距離感〉をはかることー(泉谷 瞬)
『蛇にピアス』-反・社会的な身体ー(松下優一)
『蛇にピアス』-身体改造によるジェンダー規範の破壊ー(堀川なつみ)
『アッシュベイビー』-意に介さない言葉の世界と幽霊たちという生ー関係ー(金 昇渊)
『AMEBIC』-アディクションを捉え返すー(片岡美有季)
『オートフィクション』-虚構を生きるー(大西永昭)
『ハイドラ』-食べることと人間関係ー(藤原崇雅)
『星へ落ちる』-遅延される幸福への依存の物語ー(柳井貴士)
『TRIP TRAP』-「二人組」の女の可能性ー(瀬口真司)
『TRIP TRAP』-〈私〉はどこにあるのかー(木下幸太)
『マザーズ』-喪失を生き延びる手だてー(永井里佳)
『マザーズ』-「母親」を/は後悔するー(スペッキオ・アンナ)
『マザーズ』-「幻想ではなく、生々しい生き物」としてー(陳 晨)
『マリアージュ・マリアージュ』-マリアージュの(不)可能性ー(安藤陽平)
『マリアージュ・マリアージュ』-相手を「他人」のままで愛するためにー(濱下知里)
『持たざる者』-〈家族〉という幻想とSNSの向こう側ー(神村和美)
『軽薄』-「色とりどりの風鈴」の記憶ー(松本拓真)
『クラウドガール』-『クラウドガール』のフェアな関係ー雲を掴むような話ー(錦咲やか)
『アタラクシア』-ドーナツの穴という存在と不在ー(山崎眞紀子)
『パリの砂漠、東京の蜃気楼』-「私」を生きさせる方法、あるいはコロナ禍への助走ー(尾崎名津子)
『fishy』-彼女たちにはシンパシーもエンパシーもなかったー(加藤大生)
「アンソーシャル ディスタンス」-コロナ文学が語る脆弱性とケアの倫理ー(レティツィア・グアリーニ)
「アンソーシャル ディスタンス」-パンデミック時代の人間模様を凝視するー(侯 冬梅)
「アイ ドント スメル」-不安定な身体と「透明」という生存戦略の向こう側ー(宮田絵里)
「ミーツ・ザ・ワールド」-目の前にいない存在に対する愛の賛歌ー(上戸理恵)
『ミーツ・ザ・ワールド』-〈代理父母〉によってもたらされた〈世界〉との出会いー(山田昭子)
『デクリネゾン』-不確定性を生きる〈私〉の軌道ー(与那覇恵子)
「ウィーウァームス」-〈間ー私〉小説としての地平ー(岩本知恵)
金原ひとみ 年譜ー(宮田絵里)
金原ひとみ 主要参考文献ー(宮田絵里)
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