●母親と乳児の間にどんな情緒的交流が行われ,生まれたての乳児はどんな主観的世界に生きているのか。人生の最早期の発達を問う。
●乳幼児精神医学の第一人者の代表作を,分冊して出版したシリーズの理論編。本書では原著の前半を訳出し,特に「4つの自己感」理論を詳細に検討してゆく。精神分析に指向性をもつ読者,とりわけ子どもの臨床に携わる実務家はもちろん,発達心理学の立場から精神病理にアプローチする読者も必読の古典的名著。
●目次
監訳者まえがき/序言
第1部 疑問点とその背景
第1章 乳児の主観的体験を探る:自己感の中心的役割
第2章 乳児へのアプローチと展望
被観察乳児と臨床乳児
発達の中心テーマに関する展望
自己感の発達推移
第2部 4つの自己感
第3章 新生自己感
生まれたての乳児の観察:乳児研究の革命
幼い乳児に関する臨床的見解と両親の見解
新生自己感の性質:過程と産物の体験
新生自己感・他者感の形成に伴う過程
乳児の主観的体験理解へのアプローチ
第4章 中核自己感:1 自己対他者
オーガナイズされた自己感の性質
自己一不変要素同定を促す日常的状況
自己一不変要素の同定
自己一不変要素の統合
第5章 中核自己感:2 他者と共にある自己
客観的事象としての他者と共にある自己
主観的体験としての他者と共にある自己
呼び起こしの友
無生物との自己ー制御体験
第6章 主観的自己感:1 展望
間主観性への焦点づけの背景
間主観的かかわり合いの根拠
間主観的かかわり合いへの一足飛び的成長の性質
第7章 主観的自己感:2 情動調律
情動状態の共有に関する問題
別の概念化
調律の証拠
調律の基本的機序
感覚の単一性
どんな内的状態に対し調律が起こるのか
生気情動を伝達する:芸術と行動
言語への踏み石としての調律
第8章 言語自己感
生後2年目に獲得される新しい能力
自己ー他者かかわり合いに対する言語の効果:“共にあること”の新しい方法
剣の他刃:自己体験と一体感に対する言語の疎外効果
参考文献/訳者付記/翻訳と訳語についてーーあとがきに代えて/人名索引/事項索引
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