量子化学・熱力学・電子論に基づいた金属錯体化学の原理・機構を丁寧に解説.
1 章では,工学的応用や生物学的機能の観点から身の回りの金属錯体を紹介.また,錯体化学における定義を解説.
2 章では,Werner 型金属錯体の電子状態を,結晶場理論・配位子場理論を用いて,量子化学的理解へも踏み込めるように配慮しながら解説.また,化学平衡論,速度論,熱力学的考察などの原理・機構と結び付けながら反応を解説.
3 章では,18 電子則をもとに,Werner 型金属錯体・有機化合物と比較することで,有機金属錯体の概要を解説し,さまざまな有機金属錯体を紹介.多様な酸化的付加と還元的脱離を反応の原理として学び,応用例として有機金属錯体を触媒とする反応を紹介.
4 章では,生体内におけるWerner 型金属錯体,有機金属錯体の具体例として金属タンパク質を紹介し,生物学的機能における金属イオンの重要性を解説している.
はじめに
1 序論
1.1 錯体化学とは
1.2 Werner 型錯体と有機金属錯体
1.3 代表的な配位子
1.4 命名法
2 Werner 型錯体の化学
2.1 金属錯体の電子状態
2.2 金属錯体の反応
3 有機金属化学
3.1 有機金属錯体の概要
3.2 有機金属錯体の反応
3.3 有機金属錯体を触媒とする反応
4 生物無機化学
4.1 ヘムタンパク質
4.2 さまざまな金属タンパク質
4.3 光合成
4.4 金属錯体を用いたさまざまな治療
付録
A. 結晶場分裂の近似的な計算/B. Hückel 法による配位子場分裂の計算/C. Hartree-Fock 理論による対形成エネルギーの解釈/D. 2 電子系のスピン固有関数の求め方/E. LS 結合/F. スピン選択則/G. Laporté の規則の証明/H. 振動電子結合
参考文献
索 引
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