- 289
- 4.06
恋したりフラレたり、金を借りたり断わられたり、あざけり合ったり、憎み合ったり、ネコをかぶったりと、もつれた糸がこんがらかって……。職業も年齢も異なる 5 人の登場人物が繰りひろげるさまざまな出来事をすべて手紙形式で表現した異色小説。見事なまでの離れ技で織りなす構成、洒落た文体で交わされる小粋なやりとり。 文豪・三島由紀夫による、反則レベルのスタイリッシュ・エンタメ小説。山本容子の挿画を添えて、手紙を書くのが苦手なあなたに贈る粋な文例集。 解説 群ようこ【目次】登場人物紹介古風なラブ・レター有名人へのファン・レター肉体的な愛の申し込み借金の申し込み処女でないことを打ちあける手紙同性への愛の告白愛を裏切った男への脅迫状出産の通知招待を断わる手紙結婚申し込みの手紙恋敵を中傷する手紙心中を誘う手紙旅先からの手紙年賀状の中へ不吉な手紙英文の手紙を書くコツ真相をあばく探偵の手紙探偵解決編の手紙身の上相談の手紙病人へのお身舞い状姙娠を知らせる手紙姙娠を知った男の愛の手紙陰謀を打ち明ける手紙余計なお世話をやいた手紙裏切られた女の激怒の手紙閑な人の閑な手紙結婚と新婚を告げる手紙すべてをあきらめた女の手紙家庭のゴタゴタをこぼす手紙離婚騒動をめぐる手紙悪男悪女の仲なおりの手紙作者から読者への手紙
レビュー(289件)
とても面白く読ませていただきました。手紙の往来が一つのストーリーになっていて、最後落ち着いて良かったです。
最近の映画予告を見て久しぶりに読みたかった三島由紀夫の本。。
とても面白く読みました。三島由紀夫の作品でこういう小説ははじめてでした。購入のきっかけは帯に小沢健二さんの文章が載っているということでしたが、作品がおもしろく、手紙のやり取りで十分状況もわかるし、だんだん舞台を見ているような気になって登場人物が生き生きと感じられました。
小沢健二の書評がカバーになっているということに惹かれて購入。そもそも三島作品を読んだことがなかったので、先入観なく、素直に楽しめました。カラーテレビを欲しがる若者は現代にはいないという意味では時代を感じさせましたが、登場人物達の根本的な心情の移ろいなどは時代とは関係なく楽しめました。自分の立場によって、感想も色々出てくるんだろうな、と思わせる作品でした。
三島由紀夫
213310-20160211-0336821118。 さすがです。超面白い。