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闘うことでしか生きられない者たちに勝敗を決する秋が来た。楊家の男の証である「吹毛剣」を手に戦う六郎に、父楊業の魂が乗り移る。▼その剣に打たれたとき、遼国の名将・石幻果の記憶がにわかに蘇る。遼国に忽然と現われたこの男は、かつて宋遼戦で落馬し、記憶を失い、遼国に連れ去られた北平寨の将だった。過去を取り戻した石幻果は二つの人生を抱えてしまった運命を呪い、苦悩する。そんな石幻果に今を生きることを決意させたのは、父とも慕う耶律休哥である。▼一方、戦場で石幻果と出逢った六郎も、石幻果に既視感を覚える。不安を抱きつつ石幻果に近づく六郎。予感は的中した。▼運命に弄ばれる男たちの哀しみを描く慟哭の終章。綾なす人々の憎悪と哀しみが交錯する衝撃の結末。乱世の終わりを彩る壮絶な物語が、今静かに幕を降ろす。『水滸伝』に登場する青面獣楊志、楊令が佩く宝刀との奇しき因縁も明らかになる「北方楊家将」完結編。解説は森福都氏。
レビュー(61件)
北方作品に間違いなし!!
楊家将の続編♪ あえて先に血涙から読むのも有り♪
中国英傑、北方ワールド
三国志、水滸伝、楊令伝、岳飛伝へと続く壮大な物語の原点。楊家の吹毛剣の原点がここにある。北方謙三の世界に入るなら楊家将。その続編の血涙です。
北方水滸伝を読んだ人も読んでない人も
楊家将(上)から血涙(下)まで話が続きますので楊家将から読みましょう^^ 詳しく書いたら読む意味なくなるので書きません。 ただ、北方さんらしい楊家の男の戦いっぷりというか生き様というのが熱く伝わってきます! この楊家の子孫が水滸伝に出てくる楊志ですが、この物語は水滸伝を読む前でも全然大丈夫です。 北方さんの中国物が好きな方は是非読んでみてください。
楊家将の続編
上巻に続き、下巻を購入しましたが、血涙に関しては楊家将に比べ、スケールが小さく感じます。好みの分かれるところではありますが、心情描写が多くなり、迫力が欠ける。 ただ、楊家将シリーズ(楊家将上下巻・血涙上下巻)全体での満足度は、かなり高いです。
血涙(下)
楊家伝の続編として活劇的なおもしろさを味わいました。