障害者自立支援法が本格施行された現在、地域に基盤を置いたソーシャルワークを根づかせ、展開していくことの重要性がさらに高まっている。しかし、「精神障害者の地域生活を支える」とは、いったいどのような活動なのか?PSWはどのような問題意識と目的をもって、地域生活支援活動に取り組んでいるのだろうか?本書では、地域生活支援センターで働くPSWへの質的インタビューから、これまで明らかにされることのなかった地域生活支援活動の実態と全体像を分析し、明解な活動モデルとして提示している。それは、目の前にいる利用者しか見えない段階から、利用者が生活している具体的な場として地域を視野に入れるようになり、さらにサポートシステム構築が自らの実践の根源に位置づいていくという、PSWの成長プロセスでもある。また、特に取り組むべき課題としてケアマネジメント技術を取り上げ、チーム編成や分業、対話などの側面から実践の枠組みを示している。PSWの現実的な活動に焦点を当てた本書は、今後目指されるべきエンパワメント志向のソーシャルワーク実現に向けて、精神障害者の地域生活支援に携わるすべての援助職に、日々の活動指針を与えるものである。
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