虚構と想像力〈新装版〉
: ヴォルフガング・イーザー/日中 鎮朗/木下 直也/越谷 直也/市川 伸二
さまざまなメディアが文明化の過程で意義を増すかたわら、文学の立場はますます失われつつある現状を見据え、文学に残された意味機能を探る。想像力や虚構的なものなどの思考の変遷をたどり、ポスト構造主義的・デリダ的考察を経て、人間社会に対する想像上のものが担う役割と意味の重要性を主張。文学の虚構性が想像上のものを活性化し、文学作品を可能にするメカニズムを解き明かす。
序
1 虚構化する行為
1 虚構と現実についての暗黙知
2 トリアーデ
3 行為の機能上の差異化──選択ー結合ー自己告示
2 文学の虚構性のパラダイムとしてのルネッサンス牧歌文学
1 古代牧人文学の光景
2 牧歌とその関連現実
3 牧人小説の二つの世界
a サンナザーロの『アルカディア』における反復と想起の相互作用
b モンテマヨルの『ディアナ』における演出
c シドニーの『アーケイディア』における二重の意味構造
4 文学の虚構性の忘我=脱ー自的性格
5 人間学的インデックス
3 哲学的言説において主題化された虚構
1 事前考察
2 偶像としての虚構(ベーコン)
3 言語様態としての虚構(ベンサム)
4 不確実な措定としてのフィクション(ファイヒンガー)
5 滑り行く差異としての虚構(グッドマン)
6 認識のカメレオン
4 想像上のもの
1 歴史に関する前書き
2 能力としての想像上のもの(コールリッジ)
3 表象行為としての想像上のもの(サルトル)
4 根源的に想像上のもの(カストリアディス)
5 虚構的なものと想像上のものの相互作用
余論──ベケットの『死せる想像力よ、想像せよ』と幻想文学
5 テクスト・ゲーム
1 地図ー土地関係の遊び
2 模倣と象徴化の傾けゲーム
3 テクストの遊び
4 演じることと演じられること
6 エピローグ
1 ミメーシスとパフォーマンス487
2 人間学の範疇としての演出
訳者あとがき
事項索引
人名索引
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