「家」を基礎単位とする前近代日本社会には、「しつけ」や「家庭教育」に安易に含まれない、「家」独自の育成機能や、それを支えた親族や同職仲間の役割があった。歴史学・文学・教育学・社会学の研究者が一堂に集い、全国各地でのフィールド調査等に基づき、「家」の後継者育成がどのような環境、階梯、方法で行われたのかを実証的に明らかにする。
序章 後継者育成研究の意義と課題…鈴木理恵/院政期摂関家の後継者育成ー内弁・官奏・執筆作法の父子相承…鈴木理恵/鎌倉御家人の後継者育成…高橋秀樹/近世村落における後継者育成の前提条件ー歴史人口学の視点から…平井晶子/近世三井の同族子弟教育と営業店舗ー連家・長井高義の見習いを事例に…下向井紀彦/藩儒の「家」の後継者育成ー「家」を興した広島藩儒頼春水・梅?夫婦の事例…棚橋久美子/愛媛県宇和島市三間町旧庄屋毛利家のリテラシー教育ー蔵書調査から見えてくるもの…西村浩子/近世後期の武家社会における後継者育成ー大名家臣層を中心に…藤方博之/明治維新期伊勢御師の継嗣としての活動と学びー溝口幹「日乗」の分析より…松尾由希子/旧松山藩士の近代化ー菱田家を中心に…福田安典/娘たちにとっての「家」と農業ー戦後農民教育と農業メデイアにみる後継者育成…米村千代/大衆食堂の暖簾分けと継承の諸相…奥井亜紗子
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