筆者は、高度経済成長期以降、変貌の著しい山村を対象に、地理学の側面から研究活動を継続してきた。1991年に刊行した「過疎地域の変貌と山村の動向」は、四国地方の過疎集落に焦点を当てて、過疎の進行や、集落の再編成が、それぞれの地域特性を反映して、いかに展開したかを地域構造的に論じたものであり、筆者にとっては一つの画期をなすものであった。当時から、衰退する山村をいかに振興すべきは、重要なテーマであったが、前著の研究はそこまでは及んでいなかった。1992年以降の筆者の研究は、衰退する山村の活性化をいかに図るべきかに焦点を当てたものとなるが、本書はそのうち、観光開発によって、山村振興がいかになされたかに関してとりまとめたものである。
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