図書館と図書館員自らが犯した3つの「読書の自由」侵害事件から、「自由宣言」の理念と組織構造とが対立して対応や合意形成が困難になる実態を描く。「図書館の自由」を堅守するために事件の実情に迫り、問題点の概要と教訓を導き出す渾身の論集。
はじめに
第1章 蔵書選択における自主規制──県立山口図書館蔵書隠匿事件を考える
1 戦後民主主義の転換期──一九六八ー七三年
2 県立山口図書館蔵書隠匿事件とは
3 「隠された蔵書」と内部告発者
4 県立山口図書館の光と影──小松原訓令
5 「中立性」と「公序良俗」
6 「不当でない検閲」と「自主規制という名の検閲」
7 問われる県立山口図書館と日本図書館協会の対応
第2章 自主規制という名の検閲──富山県立図書館『図録』事件を通して
1 富山県立図書館『図録』事件とは何か
2 検閲と図書館の闘い
3 「自主規制という名の検閲」の原型
第3章 思想の寛容がなければ図書館の自由は守れない──船橋市西図書館蔵書廃棄事件
1 船橋市立図書館事件の概要と事実経過
2 図書館界の危機感
3 船橋市立図書館事件と図書館裁判
4 図書館裁判と公立図書館の思想性
[資料1] 「図書館の自由に関する宣言」
[資料2] アメリカ図書館協会「図書館の権利宣言」
[資料3] 船橋市西図書館除籍図書リスト
[資料4] 最高裁判所判決文
あとがき
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