人々の行き来や物の移動を可能とする手段として、生活の場に密着した橋は、地域社会を構成する欠かすことのできない要素となった。橋の成り立ちを知り、その歴史を訪ねることは、そのまま人間社会の歴史、文化の理解につながる。本書では、歴史や小説の舞台となった橋にまつわる物語や、造形の対象としてみた橋の意匠、そして構造物の側面からみた橋の技術の視点から話題を設定し、これを通じて歴史、文化について見ていく。
[巻頭カラー特集]橋から見る日本文化と歴史
はじめに
1 古代から近世
日本の古橋
江戸の橋
2 在来種と外来種
反橋
石造アーチ
3 対外比較による日本の橋
西欧人の見た日本の橋
サムライの見た西欧の橋
4 鉄とコンクリート
鉄橋ことはじめ
コンクリート高架橋
5 伝説と物語
夏目漱石の小説と橋
伝説と迷信の橋
6 動く橋
可動橋とは
近代初期の可動橋
7 木造橋の構造
梁の力学
中世以後の欧米の木造橋
梁からトラスへ
8 橋の建設と契約
橋の注文方法
明治以前の入札、施工方式
明治における請負形式
日本人の契約意識
[橋事情余話]
世界遺産の刎橋「フォース鉄道橋」
イギリス版石橋「ター・ステップ」
江戸東京下町の橋
東京日本橋川の一番橋「豊海橋」
晒首のメッカ中世のロンドン橋
変わり種の可動橋2種
トラス構造の訳語表現
国際契約をめぐるトラブル
おわりに
参考文献
さくいん
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