本書は、祖父と孫がおりなす奮闘の物語、五編が収録されております。孫の幼いころの祖父の訓育を経て、古き時代の子供社会を知り、その知識が人生の下地になります。時には祖父とともに行動することがあり、それが思わぬ世界への冒険になります。終には孫が独力で目的を成し遂げます。全編を通じて流れるテーマをあげればそのようになります。 各篇は独立の物語ですが、全体を一つの物語としてとらえると孫の成長過程での祖父の関わりがよく理解できると思います。物語の時代背景は異なりますが、中を流れる考え方は同じです。祖父が孫の成長にいかに関わっていったか、両親の直接的な育児も大切ですが、祖父の若干距離のある関わりも意味があるように思えます。 ヤングから大人の世代まで幅広く読めるおとぎ話としても大いに楽しめる作品と言えます。
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