日本が失ってしまったもの
高度経済成長がもたらした社会変容によって、日本人の生活と価値観は大きく変わった。
日本人が、それまで守り、また多大な恩恵を受けてきた「民俗」は、衰退・消滅を余儀なくされることになる。
最後の木地師が送った人生、電気がもたらした感動と変化、戦争にまつわる悲しい民俗、山の民俗の象徴ともいえるイロリの消滅など、人びとの記憶に眠るそれらの事象を、褪色と忘却からすくいだし、記録として甦らせる。
高度経済成長期の末期から現在に至るまで、半世紀近く日本をあるき続けた民俗学者が聞き取った、失われた民俗の記憶。
序章 ムラびとの語りを紡ぐ
1 消えゆく民俗の記憶
第一章 木地師の終焉と膳椀の行方
第二章 電灯の点った日
第三章 山のムラ・生業複合の変容
第四章 戦争と連動した民俗
2 イロリとその民俗の消滅
第五章 イロリのあらまし
第六章 イロリの垂直性
第七章 イロリと信仰
第八章 イロリもろもろ
第九章 イロリ消滅からの思索
追い書き
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