【POD】『源氏物語』における霊夢 についての研究
紫式部の『源氏物語』は世界文学史上の最初の長編小説で、日本平安時代最高の文学芸術の成果を代表している。紫式部が『源氏物語』の中で描写している夢は136例にも及び、全書の十分の一の内容に夢を描いたり記述したりしている。『源氏物語』の夢の中に現れた心霊信仰、仏道の教義、人生の悟りなどは紫式部の宗教意識を多角的、多層的に明らかにするとともに、平安時代の仏教、道教、日本人の民族信仰なども示している。源氏、明石入道、朱雀帝の霊夢によって、八百万の神、海竜王、住吉神、院霊が現れ、さまざまな神異・霊異が重層的に表わされている。その叙述の中で平安時代の宗教思想がはっきり見られる。夢はまた文学の審美情趣にも富んでいて、文学創作に欠かせない飾りである。『源氏物語』の夢を分析することにより、紫式部の宗教意識、精神世界及び文学創作、同時に平安時代の宗教、伝統の信仰を明らかにする。
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