平安中期の名筆。小野妹子らを輩出した中国通の名族に生まれ、若くして能書(のうしょ)の誉れ高く、醍醐・村上天皇の側近として活躍した。唐の書風から苦心して和様書法を創造し、三跡の代表として名高い。断片的にしか知り得ない経歴を政治・文化などの時代背景から探り、真筆とされる書法の特徴を明らかにして、文化史上に多大な影響を及ぼした生涯に迫る。
はじめに/小野氏のはじまり/小野氏の家系/小野道風の一族/道風の誕生/道風が生まれた時代はどんな時代だったか/道風の官歴(十二歳で醍醐天皇に拝謁する/能書によって昇殿を聴される/右兵衛少尉となる/少内記となる/内記とは/内記の仕事/道風の書が唐に渡る/少内記から内蔵助へ/右衛門佐に昇進する/木工頭になる/内裏が焼亡し内蔵権頭に遷任する/藤原佐理が後継者となる)/能書としての道風(宮廷の能書として/仮名の擡頭と道風/道風の書の特色/道風と行書/道風の自筆資料/道風の自筆書状/手本としての道風筆跡/古筆としての道風筆跡/鐘銘・扁額と肖像)/むすびー道風から佐理・行成へ/小野氏略系図/略年表
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