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コミュニズムが不可能だなんて誰が言った? 『資本論』は誰もがその存在を知りながら、難解・長大なためにほとんど誰もが読み通せない。この状況を打破するのが斎藤幸平ーー新しい『資本論』解釈で世界を驚かせ、『人新世の「資本論」』で日本の読者を得たーー、話題の俊英だ。マルクスの手稿研究で見出した「物質代謝」という観点から、世界史的な名著『資本論』のエッセンスを、その現代的な意義とともにていねいに解説する。大好評だった『NHK100分de名著 カール・マルクス『資本論』』に大量加筆し、新・マルクス=エンゲルス全集(MEGA)の編集経験を踏まえて、“資本主義後”のユートピアの構想者としてマルクスを描き出す。最新の解説書にして究極の『資本論』入門書!
レビュー(85件)
興味深く読ませていただきました。今の世の中、政治とか皆んながもっと関心を持つとよいなぁ。
労作ではあるが、残念ながら無意味。
難解かつ大部な資本論をしっかりと読みこなした上で、可能な限り一般市民にも分かりやすいように噛み砕いて解説した誠実な労作。半面、そうであるが故に、人間が、全体としてみれば、結局のところ自分勝手に欲望の充足を目指す生物でしかない(例外的人間も存在し、そういう人々は脚光を浴びるけれども、それは例外であるが故であり、例外的存在というのは所詮ごく少数である。)という点を意図的に見落とすマルクス経済学の致命的欠点が、却って浮き彫りになっている。なので、現実社会の問題の解決には役立たない。
この本を読んだ後にハッと思いF.Aハイエクの隷属への道を読み返し背筋がぞっとしました。真夏のホラーでしかないことを祈ります。
読みやすかったです。
平易な文章で読みやすくわかりやすかったです。
資本論は資本社会を本質的に捉えた良書であるらしいが、なかなか読みづらい。 指南役として斎藤さんの本をまず読み、原書へあたろうと思う。