ついに文庫化
あの感動を再び!
胸に「H.SENO」の文字を編み込んだセーター。外国人の多い神戸の街でも、昭和12年頃にそんなセーターを着ている人はいなかった……。洋服屋の父親とクリスチャンの母親に育てられた、好奇心と正義感が人一倍旺盛な「少年H」こと妹尾肇が巻き起こす、愛と笑いと勇気の物語。毎日出版文化賞特別賞受賞作。
赤盤の兄チャン
タンバリン
オトコ姉ちゃん
ナイフとフォーク
二銭糊
地図と卵
愛
海の子
水害
『三つの宝』
アラヒトガミ
日独伊三国同盟
軍事機密
紀元二千六百年
『不可侵条約』
十二月八日
踏み絵
隣組
防毒マスクとスパイ
汽車の旅
夏休み
欲しがりません勝つまでは
神戸二中入学考査
カミケル号
田森教官
レビュー(86件)
良い
早く着いてよかったです。早く読みたいです。
少年Hの味のある個性的な生き様に笑ったり、衝撃的な場面に心揺さぶられたり、Hの友人との優しい交流に胸が詰まったりと一気に読み終えました。人が人らしく、他人を思いやるその心情に現代では失われたものを感じました。下巻を注文したところです。 本作はルビがふってあり字体も大きめで最初は気になりましたが、途中からは内容に集中したので気になりませんでした。小学生の子供も読み始めました。
ノスタルジックではあるが…
神戸に住んでいたことがあるので、懐かしい感じがすごくした。ただ戦後世代なので、須磨に海水浴に行ったこともあるが、作品中で表現されているように綺麗な海ではなく羨ましい。 作品自体は、第2次世界大戦で日本が敗戦に向かおうとしているところで、まだ緊迫感はないが、Hが子供ながらに感じている疑問などが、素直に表現されていていい作品だと思う。下巻が楽しみ。
純粋な心
昭和の戦前から戦中にかけての神戸須磨を舞台に、作者自身をモデルとしたH少年の目線により(第三者の目での文章)、その当時の生活や様子が自伝的小説として描かれています。特に戦争中の「世間」に対する疑問や戸惑いという、H少年の純粋な気持ちが表れており、又、両親がクリスチャンであった事から、両親が特高による迫害の不安を抱えながら、その考え方が「世間」とは違って、「世間」に流される事無く、その考え・生き方の基本・土台がしっかりしていた事が、H少年には大きかったと思います。漢字には全てルビがふってあり、小さな子供でも読めるようになっています。