ポーランド出身の若手研究者による東欧諸国の市場経済化の問題を扱った意欲的な問題提起の書。東欧経済がかかえている諸問題を、統一的な視点から体系的に整理し、解決策を論じて、累積債務問題に対する新たなアプローチを提示、市場経済化におけるオーソドックス・アプローチとヘテロドックス・アプローチを比較するとともに、重要なのはアプローチの違いではなく、初期の経済状況に応じた改革の順序(sequences)であることを明らかにした。さらに、構造改革や安定化政策の実施に当たって、これまで看過されていた信認(credibility)の役割を重視し、信認を高めるための具体的な諸方策を提示している。
レビュー(0件)