あちらにいる鬼【Blu-ray】
: 寺島しのぶ/豊川悦司/広末涼子/井上荒野/廣木隆一
愛という言葉を持ち出せば、全てが許されるのだろうか。
瀬戸内寂聴、井上光晴、そしてその妻ー。
実在した人物をモデルに、男女3 人の特別な関係を、井上夫妻の長女である作家・井上荒野が綴った傑作小説、待望の映画化!
■原作者・井上荒野が自身の両親、そして瀬戸内寂聴をモデルにした傑作小説、待望の映画化!
2021年11月9日、満99歳で波乱の生涯を閉じた作家・僧侶の瀬戸内寂聴。
恋愛に生き、情熱を作品に昇華させる前半生を送った彼女に出家を決意させたのは、同業者で妻子ある井上光晴との7年にも及ぶ道ならぬ恋だったー。
その渦中にいた井上夫妻の長女
で直木賞作家の井上荒野が、彼らをモデルに綴った傑作小説「あちらにいる鬼」がついに映画化。
■豪華キャストスタッフが贈る圧巻の人間ドラマ
主人公・みはる、のちの寂光に寺島しのぶ、白木篤郎に豊川悦司を迎え、白木の妻・笙子を広末涼子が演じる。
監督・脚本は、『ヴァイブレータ』、『やわらかい生活』などで協働してきた廣木隆一と荒井晴彦。
男女を超えたその先の境地に迫る、濃密な人間ドラマがここに完成した。
作者の父井上光晴と、私の不倫が始まった時、作者は五歳だった。
ー瀬戸内寂聴
※「あちらにいる鬼」朝日新聞出版刊行時のコメント
レビュー(1件)
破天荒な作家たち
この映画の中でイチャイチャしている寺島しのぶと豊川悦司を見ていると、どうしてもモデルとなっている瀬戸内晴美と井上光晴を思い浮かべてしまい、現実の二人も実際にこんなことをやっていたのかと思うと笑ってしまう。物語の最初の頃の背景となっているのは昭和40年代だが、広く昭和時代は作家のみならず、芸能人や政財界のお偉いさんたちが不倫(浮気)をするのは当たり前で、誰も咎めるようなことはしなかった時代だ。寧ろ自ら愛人何人、隠し子がいることも隠さず公言する人もいたくらいだ。このような時代だったので、現実の瀬戸内晴美と井上光晴の関係も(多分)公然たるものだったのだろう。今だったら不倫は一発アウトだが、この頃は週刊誌等でスキャンダルになることも、仕事を干されることもなく、奥さんも表面上は仕方がないと(作家の妻故)諦めていたのだろう。 後年の瀬戸内寂聴は女性には特に人気者で、人生相談等でアドバイスをしていたが、そこに至る前の過去の瀬戸内晴美は現代の視点で見れば、完全にアウトな人で私生活はかなり破天荒だった。もちろん、井上光晴も彼女以上に破天荒な人だった。こんな破天荒な人生を描いたのは、脚本・荒井晴彦、監督・廣木隆一のコンビ。彼らにとっては、自家薬籠中の物語か。