ダンピールとは、人間から吸血鬼へと変わる過渡期にある生物のこと。
空を飛び、怪力を発揮し、人々の心の闇から生まれる不定形の黒いもや『テネブレ』を食べ、命を繋ぐ。そして果てしなく長い命を持つ、人の形をした人ではない生き物だ。
アメリカの医学部を中退したガブリエーレは、故郷フィレンツェで知り合ったダンピール「K」と共に過ごすため、見届け人であるニポーテとなる決心をした。
だがそれは無条件にとはいかず、適性を審査するためにバチカンからひとりの神父が派遣されてきた。
バシリスと名乗ったその神父は陽気な太鼓腹の中年男だったが、折しもフィレンツェでは、強烈な突風が何度も発生しており、Kたちはそれにテネブレの気配を感じていたのだが……?
レビュー(6件)
まだこの先も
前作からの続き。ですので、基本的には前作を読んでいないと、と思います。 二十歳のまま年を取らないダンピールのKことかっぱくん(加藤悟)と今後正式に彼の相方になろうと決意するガブリエーレのお話し。 ところどころ、かっぱくんの哀愁というか切ない心情が見えてきて、守ってあげたくなるような母性本能をくすぐられるような気持ちになります。自分だけ何百年も生きていて、周りの人々は老いて亡くなっていくというのも精神的に辛いものがあるのだろう、と。 今回の終わり方を見ると、確実にこの先のお話しも考えられていることと思います、続巻も出るのでは。 辻村七子先生の代表作「宝石商リチャード氏の謎鑑定」の正義くんとリチャードさんのように、かっぱくんとガブちゃんも最高の絆で繋がるバディとして、今後の彼らの活躍、今後の展開にも大いに期待します。