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三年目を迎えたウクライナ戦争。現下、ウクライナ軍は要衝からの撤退を余儀なくされ、ロシア軍優位な戦況にある。さらに、圧倒的な国民的支持を受けてプーチン大統領再選はほぼ間違いない。それでもプーチンのロシアは「戦略的な敗北」に陥ると著者は言う。ウクライナ戦争後のロシアは、「国際的に孤立した」「『旧ソ連の盟主』の地位を失った」「中国の属国になった」うえに、最も恐れていた「NATOの拡大」も招いてしまったからだ。 本書はロシアがなぜそういう窮地に立つことになったのかを、「戦術的思考」の勝利が結果的(戦略的)には大失敗に終わった歴史上の例を挙げると同時に、プーチンの履歴と思考経路を基に考察していく。さらに、我が国と我々にとって、将来に向けてどのような思考が必要になるのかを、明確に提示する。歴史に学んで未来を拓くための重要な指南書である。
レビュー(6件)
ロシアに精通している日本で第一人者である。歴史のも強く、今回の第二次大戦に至るまでの原因を分析し、 とても分かりやすく、目からうろこです。これで何処が悪く、何処が良かったのか、日本の歩む道しるべになる。新聞、ニュースにでてくる評論家は、うわべだけで神髄を解いていない。