遊郭をその起源とし、戦後は米兵相手の歓楽街として発展しながらも、本土復帰以降は衰退の途をたどった沖縄本島の辻地域。伝統的な沖縄社会とは異なるこの町で老いを迎える人びとを、デイサービスや短期賃貸アパートでのフィールドワークから描き出す。社会が期待する高齢者像を受けいれず、逡巡の中から自らの老いを選びとる人びとのエスノグラフィー。
[第一章]序論──老いを研究する…………7
一 研究対象としての老い…………8
二 老いをどのように検討するか──先行研究に見出される課題と本書の方針…………17
[第二章]沖縄の老い…………29
一 「長寿の島沖縄」イメージの形成…………30
二 沖縄社会の老年者…………35
三 新しい老いのシステム──近代福祉制度と老年者…………45
四 小結…………56
[第三章]辻という地域──その背景…………61
一 辻遊郭…………62
二 辻の「再興」…………71
三 小結…………83
[第四章]辻の現代的様相…………88
一 高齢化の状況…………88
二 郷友会の衰退…………93
三 地域祭祀と移住者…………99
四 親族関係の変化…………120
五 小結…………126
[第五章]社会福祉と老い…………131
一 那覇市の社会福祉…………132
二 辻老人憩の家…………137
三 デイサービス…………140
四 民踊レク講座…………152
五 自分史同好会…………156
六 新たな老いの形態と辻地域の老年者…………161
七 小結…………168
[第六章]独居老年者と老い…………173
一 独居老年者の生活状況…………175
二 単独独居老年者…………177
三 短期賃貸アパート…………182
四 短期賃貸アパート居住老年者…………185
五 独居老年者の老いのプロセス…………201
六 小結…………208
[第七章]結論──老いるという行為…………212
一 本論の再確認…………212
二 老いるという行為…………215
三 新しい老いの理解に向けて…………218
参考文献…………221
あとがき…………232
索 引 …………239
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