自然災害の大きさは、自然現象の種類や規模だけでなく社会のあり方によっても大きく異なる。そのため、日頃からリスク軽減に取り組むだけでなく、大規模な災害時などには復興作業を持続的に実行できる人材が求められている。本書は、リスクの予測・予防および社会状況の把握に必要な知識を網羅し、「社会システムの脆弱性を読み解き、災害による変化を予測し、創造的価値を生む事業を創出・持続できる」ようになるための捉え方・考え方と実行する方法を解説したものである。また、日本の事例を踏まえ、レジリエント社会を創る上で経済的価値も重要であることにも言及。「レジリエント社会の構築を牽引する起業家精神育成プログラム」を基に編集された一冊。
はじめに
第1章 レジリエント社会を創るために(鶴田宏樹・祗園景子・石田 祐・三上 淳)
1 災害に対するレジリエンスとレジリエント社会
2 レジリエント社会を創るための事業創出
第2章 極度の状況変化による影響を予測する(鶴田宏樹・松下正和・大石 哲・大路 剛)
1 極度の状況変化による影響を受けた社会を予測する
2 極度の状況変化による影響を受けた社会を複合的に捉える
3 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)等の感染症との複合災害を予測する
第3章 社会システムとその脆弱性ーーシステム思考で原因を探索する(祗園景子)
1 システム思考
2 システムアーキテクチャ
3 因果ループ
4 社会システムの脆弱性
第4章 問題を設定するーーレジリエント社会と極度の状況変化による影響を受けた社会とのギャップ(鶴田宏樹)
1 問題とは何か
2 問題の本質を捉えられない時とは
3 問題の本質の捉え方
第5章 レジリエント社会における三助の役割ーー眼前の課題と三助の脆弱性の克服(石田 祐・友渕貴之)
1 補完性の原理とその適用
2 市民生活と自助・共助・公助
3 都市と地方の環境の差
4 事業・ビジネスにおいて三助を考慮する
第6章 なぜ社会問題をビジネスで解決するのかーー持続的な問題解決の実現(三上 淳)
1 社会問題の解決方法を考えてみる
2 社会問題をビジネスで解決するためのフレームワーク
3 ビジネスアイデアを創出するコツ
4 アイデアの形が整ったら……もう一回チェック!--レジリエンスビジョンと再照合する
第7章 災害地フィールドワーク(加藤知愛・友渕貴之・阿部晃成・金井純子・北岡和義・齊藤誠一)
1 災害地でフィールドワークを実施する時の心得
2 北海道厚真町・安平町でのフィールドワーク
3 東日本大震災におけるフィールドワークと復興事例
4 未被災地である徳島県徳島市でのVRフィールドワーク
5 災害心理
6 既存の価値に依存せずにフィールドワークで得たものと向き合う
おわりに
索 引
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