江戸は両国。暮れても提灯の明かりが灯る川沿いの茶屋は、夜も大賑わい。通りの向こうの見世物小屋では、人形遣いの芸人、月草の名が最近売れてきている。
なんでも、木偶の姫様人形、お華を相方に、一人二役の話芸を繰り広げるのだという。それも、話芸が目当てというより、お華に会いに来るお客が多いというのだ。
何故なら。“まことの華姫”は真実を語るーー
姉を殺したのは、実の父かもしれないと疑う、小屋一帯の地回り山越の娘・お夏。
六年前の大火事で幼な子を失い、諦めきれずに子ども捜しを続ける夫婦。
二年前に出奔したまま行方知れずの親友かつ義兄を探しにはるばる西国からやってきた若旦那。
そして明らかになる語り部・月草の意外な過去……
心のなかに、やむにやまれぬ思いを抱えた人々は、今日も真実を求めてお華の語りに耳を澄ます。
しかし、それは必ずしも耳に心地よいものばかりとは限らなくて……
快刀乱麻のたくみな謎解きで、江戸市井の人々の喜怒哀楽を描き出す、新たな畠中ワールド!
序
まことの華姫
十人いた
西国からの客
夢買い
昔から来た死
終
解説 末國善己
レビュー(18件)
「あしたの華姫」を読んで面白かったので、順番が逆になりましたが華姫シリーズ第1作を「まことの華姫」を注文しました。
楽しく拝読させていただきました。 無性に活字に触れたくなる時があり、その時にたまたま手に取ったのですか、元々もしゃばけシリーズを拝読しておりましたので、安心して楽しい時間を過ごすことができました。
家族に頼まれて購入。内容は楽しめたようです。
この方の書く若い女性は、漫画でいうと高橋留美子さんの描く若い女性キャラクターと同じで、小生意気で意地が悪く、都合が悪くなると泣いて可愛ぶるので苦手なのですが、この本ではそこまでではなく嫌な感じを受けずに読み終えました。ただ、全体的にキャラが立っていないというか、血が通っていないというか、誰が主人公かわかりづらいし、なんとなく人ごとっぽい。人形の目で見た人の世だからということでしょうか。
さすがの謎解きです
さすが、畠中様と思わせる謎解きです。人形だから、謎解きをしているのは 操っている人のはずなのに、人形が意思を持っているかのような描写がすごいです。