古典と聞くとかまえてしまいますが、マンガなのでとっつきやすくてよいです。,歴女の為に買いました とってもおもしろかったそうです ありがとう,小生、男性ですが、実は高校の頃から70-80年代リボン・マーガレット・花とゆめ辺りのコミックを蒐集することが多い時期があり、池田理代子さん・竹宮恵子さんをはじめ、美内すずえさんやいがらしゆみこさん等の作品は現在でも手元にあるのですが、恐らく木原敏江さんの著は初めてとなると思います。 で、作品の内容ですが、皆様のレビューの通りかなり素晴らしいものだったように思います。 雨月物語は9編からなり、水木版(こちらは正確にはマンガではないです。)は3編、木原敏江さんのバージョンは4編から抜粋されておりますが、女性作家らしいところと言うか、ご本人の嗜好が反映されてかは分かりかねますが、悲恋系の物語のチョイスが多かった気がしました。 一応、水木版との被りは「吉備津の釜」「蛇性の淫」の2編で、残り2編は当方にとっては所見となりましたが、「菊花の約」「浅茅が宿」の2編は後半2作に劣ることの無い秀作でしたw あとがきで、ご本人自身、「菊花の約」は「究極の同性愛」との言及がありますが、それらしい描写は無いものの、男性の観点から見てみても至極感動ものの話でした。 如何せん、雨月物語はある意味怪奇テイストを感じられる方が多いかもしれませんが、行間を読めば上田秋成は本書の前書きでもある様に、当時の軽薄な世間に対する警鐘を込めて上梓したきらいが有り、そういった意味では木原敏江さんのバージョンはかなりバランスよくそういった雰囲気を如実に再現させることに成功していると言えます。 このシリーズは参考文献などかなり本格的に駆使して描かれている物が多く、本書も出来映えとしてはトータル的にも素晴らしいものでかなり満足しましたw それにしても、古今東西、まあギリシャ神話や古事記の時代からしてもそうですが、幾ら文明が発達しても人間ってその本質は全く変容が無いものだな等と再認識させられた次第でありました。。。,作者が好きで購入しましたが、物語のせいか期待していたものでは有りませんでした。,小説では読みにくい雨月物語が、とても面白く、そして怖く読めて楽しめます。マンガならではです。
レビュー(15件)
古典と聞くとかまえてしまいますが、マンガなのでとっつきやすくてよいです。
歴女の為に
歴女の為に買いました とってもおもしろかったそうです ありがとう
水木版の雨月物語との比較も面白いですw
小生、男性ですが、実は高校の頃から70-80年代リボン・マーガレット・花とゆめ辺りのコミックを蒐集することが多い時期があり、池田理代子さん・竹宮恵子さんをはじめ、美内すずえさんやいがらしゆみこさん等の作品は現在でも手元にあるのですが、恐らく木原敏江さんの著は初めてとなると思います。 で、作品の内容ですが、皆様のレビューの通りかなり素晴らしいものだったように思います。 雨月物語は9編からなり、水木版(こちらは正確にはマンガではないです。)は3編、木原敏江さんのバージョンは4編から抜粋されておりますが、女性作家らしいところと言うか、ご本人の嗜好が反映されてかは分かりかねますが、悲恋系の物語のチョイスが多かった気がしました。 一応、水木版との被りは「吉備津の釜」「蛇性の淫」の2編で、残り2編は当方にとっては所見となりましたが、「菊花の約」「浅茅が宿」の2編は後半2作に劣ることの無い秀作でしたw あとがきで、ご本人自身、「菊花の約」は「究極の同性愛」との言及がありますが、それらしい描写は無いものの、男性の観点から見てみても至極感動ものの話でした。 如何せん、雨月物語はある意味怪奇テイストを感じられる方が多いかもしれませんが、行間を読めば上田秋成は本書の前書きでもある様に、当時の軽薄な世間に対する警鐘を込めて上梓したきらいが有り、そういった意味では木原敏江さんのバージョンはかなりバランスよくそういった雰囲気を如実に再現させることに成功していると言えます。 このシリーズは参考文献などかなり本格的に駆使して描かれている物が多く、本書も出来映えとしてはトータル的にも素晴らしいものでかなり満足しましたw それにしても、古今東西、まあギリシャ神話や古事記の時代からしてもそうですが、幾ら文明が発達しても人間ってその本質は全く変容が無いものだな等と再認識させられた次第でありました。。。
作者が好きで購入しましたが、物語のせいか期待していたものでは有りませんでした。
小説では読みにくい雨月物語が、とても面白く、そして怖く読めて楽しめます。マンガならではです。