本書は、土地資源と国際貿易との関係について、わが国その他のデータをもとに、実証研究を行ったものである。また、本書では、二つの大きな疑問に答えることを課題とした。一つは、日本の農産物貿易と土地資源の深い関連性について、現実のデータに即して考察を加えることである。たとえば、日本の農産物の土地集約度と国際競争力の間には、果たして上記のような負の相関関係が見いだせるのかどうか。あるいは、海外からの農産物の輸入にともなって、日本が間接的に輸入している土地の量はいかほどになるのか、といった問題を検討する。もう一つの課題は、より理論的なものである。先に挙げたヘクシャー・オリーン・ヴァネック理論には、はたしてどの程度の現実説明力があるのかという問題が、これまで多くの論文において検討されてきた。この点についても、土地のみならず他の生産要素のデータも使用して検討を加える。
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