言語文化とコミュニケーション
: 宮代 康丈/山本 薫/今井 むつみ/大堀 壽夫/國枝 孝弘/藤田 護
言語から政策へ、政策から言語へーー。
私たちが向き合う社会の問題は、特定の学問領域に立ち現れるわけではない。総合政策学は、個々の先端的な学問領域に通暁しつつも、それらを総合的にとらえなおして問題解決するために学際領域に踏み込もうとする新たな学問領域として誕生した。
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)開設以来、30年余にわたり切り拓いてきた総合政策学の革新と創造の姿を、シリーズ「総合政策学をひらく」(全5巻)として紹介する。
本書では、言語そのもの、言語活動に関わる政策・教育、政策に関わる言語活動という3つの柱を中心に、総合政策学の観点から、言語文化とコミュニケーションをめぐる先端的なトピックを第一線の研究者が多彩に論じる。
第1部 ことばを学び、考える
第1章 ことばは世界を切り分ける
第2章 語彙意味論の冒険ーーfair の文化モデルに向けて
第3章 ことばは現実をどのように「すくいとるか」--体験・共感・言葉の所有
第4章 口承の物語に現れる人間と動物の関係を読み直すーー南米アンデス高地のアイマラ語と北東アジアのアイヌ語の物語テクストから
コラム 朝鮮民族と言語、そして政策
第2部 場を創り、ことばを教える
第5章 グローバル社会を生き抜くためにーー第二言語運用能力の習得を目指して
第6章 日本語コミュニティの再想像ーー多言語多文化共生に向けて
第7章 自律的な日本語学習ーー学習者オートノミーの育成
第8章 外国語学習デザインの構築と運用ーーSFC ドイツ語学習環境における実空間とサイバー空間の連動
コラム 「普通話」の歴史と国家建設
第3部 政治を動かし、社会を変える
第9章 政治理念の言葉ーーフランスの六月蜂起が問いかけるもの
第10章 イスラエルのアラブ人ーー二つの言語のはざまで
第11章 小説が描く現代インドネシアのムスリム社会ーーフェビー・インディラニ『処女でないマリア』を題材に
第12章 越境する個人ーー言語の間に見出すアイデンティティ
第13章 科学にたずさわるのは誰かーー科学の不定性とコミュニケーション
コラム 医療専門職養成課程モデル・コア・カリキュラムに見る「コミュニケーション」の捉え方
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