「文化昆虫学」の教科書:神話から現代サブカルチャーまで
日本の“国虫”はゲンジボタルで決まり?!
「あなたの情はセミの羽のように薄い」と夫を難詰した『蜻蛉日記』の作者。クモの糸のおかげで九死に一生を得た源頼朝。蛾に想いを託した幕末のヒーロー土方歳三。バッタの跳躍力をまとった仮面ライダー。日本人と昆虫との奇妙な関係を探る〈文化昆虫学〉のエッセンスが詰まった新しい教科書誕生!
〈文化昆虫学〉は1980年代にアメリカで提唱された。その研究対象は文化的/余暇的なモノである。しかしながら、これまでの文化昆虫学の分析対象は、有名古典文学や美術史上の重要絵画など、主に上流階級が担った“お堅い文化”に限定されてきた。本書は、明治大正期のペット昆虫、現代の特撮やアニメ、街中のお菓子のモチーフなど“大衆文化”に見られる昆虫にも着目し、『万葉集』『枕草子』からは見えてこない、日本人と昆虫との知られざる関係を明らかにした、令和新時代の文化昆虫学の教科書である。
第 I 部:文化昆虫学とは何か
第1章:文化昆虫学の定義
第2章:文化昆虫学の研究における注意点
第II部:文化のなかの虫たち〜神話から現代サブカルチャーまで
第1章:トンボーー近代以降に創られた郷愁の虫
第2章:バッタとコオロギーー文化的に二分されるバッタ目昆虫
第3章:セミーー文化昆虫学的論点を欠く虫
第4章:カブトムシとクワガタムシーー日本文化史の新顔
第5章:ホタルーー近代日本人の大罪
第6章:テントウムシーー日用品グッズ最強のモチーフ
第7章:蝶と蛾ーー霊性と火取り虫
第8章:クモーー著しい文化的な断絶
第 III 部:文化昆虫学の諸相
第1章:神話の文化昆虫学
第2章:令和新時代の文化昆虫学
第3章:日本文化史における虫たちの覇権争い
・参考文献一覧
・重要文献紹介
・昆虫文化史年表
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