「ミスター半導体」「光通信の父」と呼ばれた工学研究者・西澤潤一。時代のずっと先を見ていた彼の研究を、人々は笑った。それでも信念のままに、かっこ悪いほどぶつかって突き進んだ彼の人生は、娘である著者からどのように見えたのか。随所に出てくる、ユーモアあふれる著者の鋭い一言も必見。研究者として、教育者としてだけではなく、父としての人間西澤を包み隠さず綴った、「愛」を感じる一冊。
はじめに
光速のごとくーー「今はもう昔」か?
1 自己紹介
シリコンの娘
・黒いランドセル
・隔絶の始まり
・思いがけず結婚
2 幼少期に見た家庭内の父
見ればわかるだろ
・リカちゃんハウスとトリスおじさん
・遠い視点
・半研のクリスマスツリー
・父の孤独
3 祖父の存在
研究テーマは流行を追わないこと その中に必ず新しい方向がくる
・祖父・西澤恭助の生い立ち
・封建オヤジと反抗息子
・ウサギの人形
・「潤一殿 警告書」
コラム1 丸澤常哉教授と万有還銀術事件
コラム2 八木・宇田アンテナ
4 研究者としての父不器用な“ミスター半導体”
・門出
・ホラ吹き
・「半研」設立
・無頓着
コラム3 ダイオードとグラスファイバー
5 教育者としての父心に火をつける
・独力で世に問う
・土足“絶対”厳禁
・熱い思いでーー木村雅和氏・佐々木哲朗氏インタビュー
・「半導体は産業の米」--早坂伸夫氏インタビュー
・「20年、30年先にその人がわかればいい」--鈴木壯兵衞氏インタビュー
・教育者・エセ教育者・“人間西澤”
6 大学総長としての仕事
学んでみてようやく自分の不足を知り、人に教える時になっては教える者としての未熟さを知る
・東北大学総長ーー大雨の中の応援団
・岩手県立大学学長ーー宮沢賢治の故郷で
・首都大学東京学長ーー生涯の宝となる学生時代を
・上智大学特任教授ーー理系的社会貢献と固形カレールゥ
コラム4 寮生活
内外の評価と受賞歴
7 生い立ちに見る父の原点生き残った者の務め
コラム5 河岸段丘
8 父の晩年にお前が俺のボディガードだ
・(1)失速
・氷解
・大好きな脱走
・(2)施設での生活
・楽しみ
・相続? 税金? 荷物の山
・(3)猛暑の夏
コラム6 施設の違い
9 父の最期
微笑みを返して
10 主を失った住まい
自分の発明したトランジスタを使ったステレオで音楽を聴けるのは、俺とショックレーだけだ
11 遺された記録
けいこは おみやげは なにがいいですか
・シマッタ
・まぶしい笑顔、寂しい背中
・情熱的でぶきっちょで純粋で
あとがき
年譜・年表 西澤潤一の生きた時代
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